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(Ser.7989・3,562日連続更新)
以前読んだ本の読書感想文がいくつか書き溜めてあるので、その中からこの本。
「日本史の謎は「地形」で解ける 文明・文化篇」
最後に、なんでピラミッドの件?
前著「日本史の謎は「地形」で解ける」の方はまだ読んでませんが、そちらのの方も読んだら感想を書きます。
竹村公太郎「日本史の謎は「地形」で解ける(文明・文化篇)」(PHP文庫)
『日本史の謎は「地形」で解ける』第2弾。前作同様、ミステリーの謎解きの快感と、固定概念がひっくり返る知的興奮が味わえる一冊。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
日本全国の「地形」と「気象」を熟知する著者が、人文社会分野の専門家にはない独自の視点で、日本の歴史・文明・文化の様々な謎を解き明かす。ベストセラーとなった前作『日本史の謎は「地形」で解ける』同様、定説がひっくり返る知的興奮と、ミステリーの謎解きのような快感を同時に味わえる1冊。古代エジプトのピラミッド建設の謎に挑んだ「番外編(第17章・18章)」も必読。
【目次】
第1章 なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったか@〜地形と気象からの視点
第2章 なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったかA〜「海の中」を走った日本初の鉄道
第3章 日本人の平均寿命をV字回復させたのは誰か〜命の水道水と大正10年の謎
第4章 なぜ家康は「利根川」を東に曲げたか〜もう1つの仮説
第5章 なぜ江戸は世界最大の都市になれたか@〜「地方」が支えた発展
第6章 なぜ江戸は世界最大の都市になれたかA〜エネルギーを喰う大都市
第7章 なぜ江戸は世界最大の都市になれたかB〜広重の『東海道五十三次』の謎
第8章 貧しい横浜村がなぜ、近代日本の表玄関になれたか〜家康が用意した近代
第9章 「弥生時代」のない北海道でいかにして稲作が可能になったか〜自由の大地が未来の日本を救う
第10章 上野の西郷隆盛像はなぜ「あの場所」に建てられたか〜樺山資紀の思い
第11章 信長が天下統一寸前までいけた本当の理由とは何か〜弱者ゆえの創造性
第12章 「小型化」が日本人の得意技になったのはなぜか〜「縮み志向」の謎
第13章 日本の将棋はなぜ「持駒」を使えるようになったか〜地形が生んだ不思議なゲーム
第14章 なぜ日本の国旗は「太陽」の図柄になったか〜気象が決める相性
第15章 なぜ日本人は「もったいない」と思うか〜捨てる人々・捨てない人々
第16章 日本文明は生き残れるか〜グラハム・ベルの予言
第17章 【番外編】ピラミッドはなぜ建設されたか@〜ナイル川の堤防
第18章 【番外編】ピラミッドはなぜ建設されたかA〜ギザの3基の巨大ピラミッドの謎
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
竹村公太郎(タケムラコウタロウ)
1945年生まれ。横浜市出身。1970年、東北大学工学部土木工学科修士課程修了。同年、建設省入省。以来、主にダム・河川事業を担当し、近畿地方建設局長、河川局長などを歴任。2002年、国土交通省退官後、リバーフロント研究所代表理事。現在は日本水フォーラム事務局長。社会資本整備の論客として活躍する一方、地形・気象・下部構造(インフラ)の視点から日本と世界の文明を論じ、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
【2014年2月発行/2014.6.22読了】
【備忘録】
第1章 なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったか@〜地形と気象からの視点
・(当時の)日本列島には欧米人の欲望をかき立てるものはなかった
・しかも、この日本列島には、欧米人を恐怖させる自然が嫌というほどあった〜地震、水害、騎馬軍団の力の発揮できない(湿地帯などの)地形
第2章 なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったかA〜「海の中」を走った日本初の鉄道
>日本初の鉄道は海の上を走っていた!(鉄道むかし話)
・どうして海に走らせたかというと、土地を確保できなかったからだ。とくに難関となったのが、新橋ー品川間にあった陸軍の軍用地
>【トリビア】JR田町・品川駅間には車がギリギリで通る「低すぎるトンネル」がある
[ここに地図が表示されます]
当初は漁に出る舟のためのトンネル・日本列島の流域地形が、権力を地方に封じ込んだ確たる封建体制を構築していった
・近代化のためには弊害→鉄道網で中央集権化
第3章 日本人の平均寿命をV字回復させたのは誰か〜命の水道水と大正10年の謎
・水道水の塩素消毒開始から乳幼児死亡率大幅ダウン
・シベリア出兵に際し開発された液体酸素
第4章 なぜ家康は「利根川」を東に曲げたか〜もう1つの仮説
[ここに地図が表示されます]
・伊達政宗の南下を防ぐ?第5章 なぜ江戸は世界最大の都市になれたか@〜「地方」が支えた発展
・参勤交代の時代から今も続く単身赴任
・(江戸時代から)東京の安全と快適さが地方の人々に依っていることを東京の人は知らない〜東京一極集中のメディアが伝えないからだ
・地方の問題は東京の問題、地方の衰退は東京の衰退につながる、日本の存続と発展にとって地方の自立と発展が不可欠
第6章 なぜ江戸は世界最大の都市になれたかA〜エネルギーを喰う大都市
・化石燃料の普及までは森林が最大のエネルギー源
・江戸時代初期には関西の森林は限界にあった
・利根川流域のみならず、天竜川、木曽川、紀の川、吉野川、筑後川、雄物川流域を天領にして森林資源を確保
第7章 なぜ江戸は世界最大の都市になれたかB〜広重の『東海道五十三次』の謎
・江戸時代中期〜後期の東海道には木々がなかった
・森林資源が枯渇したところで、化石燃料に巡り会えた幸運
・今後日本文明は存続していくには、低炭素社会と物質循環の社会を構築していく以外にない
第8章 貧しい横浜村がなぜ、近代日本の表玄関になれたか〜家康が用意した近代
・日米修好通商条約で開港した長崎、函館、新潟、神戸、横浜
・このうち新潟は信濃川の河口にあったが、ほかは大きな川がなかった
・大きな川がない方が土砂の堆積に悩まないが「水不足」になる
・横浜水道ができるまでは二ヶ領用水から分けてもらったが多摩川水系に頼ることは東京との争奪戦になる
・その時代から一貫している神奈川県の水の確保への確固たる方針
【相模川水系】
相模ダム、
城山ダム(他の方のTwitterから引用)、
城山ダム。
ダム至近の展望台は、城山高の脇から入れるのですよね・・・。
わざわざ国道を横断しなくても。 pic.twitter.com/Hr5IaKDJO5
— N.Toyoshima (@NToyoshima) 2014, 10月 11
宮ヶ瀬ダム【酒匂川水系】
三保ダム(他の方のTwitterから引用)
今日の一基目
三保ダム
なんか、変わって、いる、気がする… いや何が普通とかわからんですが pic.twitter.com/5NZqORk1hk
— m^3:リューベくん (@Maa_KOTO) 2014, 10月 18
第9章 「弥生時代」のない北海道でいかにして稲作が可能になったか〜自由の大地が未来の日本を救う
・地球温暖化で豊かな穀倉地帯に…
第11章 信長が天下統一寸前までいけた本当の理由とは何か〜弱者ゆえの創造性
・桶狭間の戦い〜敵の大将の首を取ることだけに専念
・一向宗にこだわったのではない。石山という土地(上町台地)にこだわったのだ
・戦術は一貫して当時の常識からすれば「卑怯者」
・尾張の低い湿地帯という逆境にいることを創造のバネにした
第12章 「小型化」が日本人の得意技になったのはなぜか〜「縮み志向」の謎
・アジアでも中国人や韓国人には縮み志向はない
・歩きによる旅ではできるだけ荷物を軽くしたい
・細工していないものは「不細工」、詰め込めないものは「詰まらない奴」
第13章 日本の将棋はなぜ「持駒」を使えるようになったか〜地形が生んだ不思議なゲーム
・早く勝負をつけるため。しかも、終盤まで盤の上が賑わって盛り上がる
第14章 なぜ日本の国旗は「太陽」の図柄になったか〜気象が決める相性
・熱帯、亜熱帯では太陽は敵〜「急がないこと」/暑い間はのんびりと涼しくなると軽やかに(夜の方が賑やか)
・日本では太陽は恵み
・人々は生まれ育った土地の気象からは絶対に逃れられない〜日本人の「無原則性」は日本の気象の変化の激しさからきている
・乾燥地帯の砂漠の姿は変わらない〜キリスト教、ユダヤ教、イスラム教は「一神教」
・一神教の神の三条件〜「永遠」「無限」「絶対」
第15章 なぜ日本人は「もったいない」と思うか〜捨てる人々・捨てない人々
・エジプトにはリサイクルという概念はないようだ。米国人も不要になった飛行機は放棄していた
>幾何学と退廃。世界で最も奇妙な「飛行機の墓場」
・移動する民族はいらなくなったものはそこに置いておく。移動しない民族は、その土地にあるすべてのものを有用な資源にした
第16章 日本文明は生き残れるか〜グラハム・ベルの予言
・水力エネルギーの再活用を
第17章 【番外編】ピラミッドはなぜ建設されたか@〜ナイル川の堤防
・ピラミッド=「からみ」(テトラポッド)説
>搦(からみ)〜
>昔、干拓堤防を築く方法として、堤防にする場所に丸太杭を打ち込み、その杭に木の枝や竹などを絡み付け、満潮の時に潮といっしょに運ばれてくる土砂を、その場所に堆積させました。
>その自然の力によって、杭周辺の地盤が満潮位近くまで高くなったところを付き固めて、それから上へは人力で堤防を高くしました。
第18章 【番外編】ピラミッドはなぜ建設されたかA〜ギザの3基の巨大ピラミッドの謎
・太陽の反射を利用した灯台代わり
【参考書評等】
・東京新聞書評
・Amazon書評
・hontoユーザーレビュー
・読書メーター