その戦力外通告(自由契約)になった選手のリストと動向は「ドラフト会議情報局2013」にまとめてありますが(ただし、外国人登録選手は除く)、その戦力外通告選手(自由契約選手)を対象とした12球団合同トライアウトは、11月10日に草薙球場(静岡)、11月22日にナゴヤ球場(愛知)で行われる予定だそうです。
そのリストに載ってない小笠原道大選手(巨人)の動向や戦力外通告と自由契約の違いなど、そのあたりのさらに詳しいことは、阪神の秋季キャンプの状況【現地レポ by kazuさん】も含めてこちらをご覧いただくとして、
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その話とはまったく関係のない本題へ。

例によって、わかりやすくは書いてありますが、取り上げられたトピックスに対し、これだけで理解した気になるのは気が早い。
他の方の書いたものも読んでおかないとね。
池上 彰「知らないと恥をかく世界の大問題4 日本が対峙する大国の思惑」
(角川SSC新書)
新しいリーダーが出揃ったいま、多極化する世界が抱えるジレンマの解決が急がれる。さまざまな対立軸を取り上げながら、今後の世界の在り方を見通す池上彰の人気新書第4弾。世界の中の日本を考えるのは、今だ!
【目次】
プロローグ 『Gゼロ』時代の新しい世界を見通す―世界を動かす新しい役者は揃った
第1章 腐っても大国、アメリカが抱える対立
第2章 ノーベル平和賞を受賞したのに―ひとつになれないEU
第3章 世界のエネルギー地図が書き換えられる―基軸通貨ドルの延命
第4章 過酷なアラブの夏がやってきた―中東・アフリカの厳しい現実
第5章 一触即発の東アジア―危険な大国の内と外
第6章 ゼロからわかる安倍政権が目指すもの
エピローグ 世界は歩み寄れるのか?
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
池上 彰(イケガミアキラ)
ジャーナリスト。東京工業大学教授。1950年、長野県松本市生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年、NHKに入局。1994年から11年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
【2013年5月発行/2013.8.15発行】
【備忘録】
プロローグ 『Gゼロ』時代の新しい世界を見通す―世界を動かす新しい役者は揃った
・G7(日本、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランス、イタリア、カナダ)+ロシア(G8)
・BRICs(ロシア、ブラジル、インド、中国)
・上記の国々に韓国、南アフリカ、メキシコ、インドネシア、オーストラリア、EUを加えてG20
・世界を仕切れる国がいまはない〜かってはアメリカ、ソ連の二強だったのが東西冷戦が終結して多極化
第1章 腐っても大国、アメリカが抱える対立
・オバマがやろうとしている銃規制はクリントン時代のレベルに戻すこと
・疲れて内向きになっているアメリカ。いまや「世界の警察」の役割を果たす余裕がなくなってきている
>だから「中国や韓国とむやみに対立するな」と言うわけですね
第2章 ノーベル平和賞を受賞したのに―ひとつになれないEU
・スペインの経済危機のもともとの原因は住宅バブルの崩壊
・ユーロ危機の始まりは、ギリシャの財政赤字の発覚が発端
・ひとつの国家として統合されない限り、この状態は続く〜財政が各国単位なのに、金融はEU全体で管理するという矛盾がEUの弱点
・イギリスもスコットランド独立への動き(北海油田の利権もからむ)
第3章 世界のエネルギー地図が書き換えられる―基軸通貨ドルの延命
・アメリカのシェールガス革命

・エネルギーが自給出来ればアメリカが中東に関わる必要性もなくなる
・日本とパナマの絆はパナマ運河から始まった(日本商船の船籍は7割がパナマ)
・プーチンは北方領土問題について「引き分け」という言葉を使った
・原発ゼロとなれば使用済み核燃料が資産計上できなくなり、沖縄電力以外は債務超過に
第4章 過酷なアラブの夏がやってきた―中東・アフリカの厳しい現実
・福田赳夫元首相の「一人の命は地球より重い」は、テロにつけいる隙を与えることに
・「民主化すると原理主義勢力が伸長する」ジレンマ
・若者が多くて失業率の高い国は、テロや紛争が起きやすい
・テロリストとは「自分たちの主張を貫くには、人命を奪ってもかまわないと考える人たち」「大義の前には犠牲もやむを得ないと考える人たち」
第5章 一触即発の東アジア―危険な大国の内と外
・中国の権力争いの果てに山積した課題
〜破八(経済成長の鈍化・8%の経済成長率達成できず)、裸官(汚職)、環境、人権、領土問題など
>日本を悪者にしてガス抜きに使うのはもう通用しないと思うし
・韓国の二重経済構造〜サムスン栄えて、中小脆弱(庶民貧困)
・急激に進む円安が、韓国では脅威と受け止められている〜さらに誇大広告問題等
・北朝鮮という窮鼠が猫を噛むか!?
〜米:イランの核開発とともに問題視、中:国連の制裁に賛成、韓:強硬路線で対処、日:安倍首相も北朝鮮に対して強硬派、
第6章 ゼロからわかる安倍政権が目指すもの
・国民は決して自民党を勝たせたわけではない。民主党に愛想をつかした
・景気を良くしてから消費税率を上げようというのがアベノミクスの戦略
・景気をよくするためには「デフレ脱却」から
・三本の矢:「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」
・民主党政権でこじれてしまったアメリカとの関係修復(TPPへの参加表明もこの一環?)
・従軍慰安婦問題は現時点では「戦時下の女性への人権侵害」という一般論で断罪されてしまう
・日本は韓国併合とは関係なく、竹島を日本の領土としたという認識。韓国から見ると、次々に韓国の領土を奪っていく途中経過で竹島を奪われたという認識
・1972年の日中国交正常化時に、周恩来首相(当時)が「尖閣諸島問題の棚上げ」を提案〜田中首相(当時)の発言は記録にはなしも、棚上げを容認
エピローグ 世界は歩み寄れるのか?
・なぜ右派/左派という言葉を使うのか?
〜元々はフランス革命の後、フランス議会において王党派が議長席から見て右側に、ジャコバンたちが左側に座ったのでそれぞれ右派、左派となった。
・国際情勢の不思議なパラドックス
〜資本主義国家のタカ派のリーダーの方がむしろ共産主義国との関係がよくなることがある(安定した交渉ができるから)
・変わったばかりのリーダーはその強い立場を利用し、お互い妥協もして関係を修復することが求められている
【参考書評等】
・Blogで本を紹介しちゃいます
〜81点(100点満点中)。一つ忠告しておくと、本書が面白いと感じるのは今年(2013年)いっぱいまでです。ある意味で生ものみたいです。できるだけ早いうちに読む事をお勧めします。
・鈴麻呂日記
〜一つ一つの事象については、もしかしたら専門的に見ると物足りないところもあるのかもしれないけど、総体としての目配りはバランス取れてるように思うよ。こう言う形で世界情勢を定点観測してくれる…っていう点に、本シリーズの最大の価値があるんだよね。一年後に読むと価値は半減するけど、今読むには最適の一冊。これが池上作品のポジション。
・池上技術士事務所のブログ
〜いまの世界は、「Gゼロ」の時代。世界を仕切れる国が不在である。主導国不在の時代は、自国周辺の局地レベルで武力に訴える場面が頻発する。
・不確かな時代を生きる 気まぐれ更新
・活字中毒者地獄のりす蔵
〜すっかりシリーズ化した池上氏のこの本はこれで4冊目。毎回、欠かさずに読んでいるけど、次々に変わる国際情勢についていけない感じ。それでも、前回の復習やら、改めて解説してくれる部分もあるので、読んでみて、一応分かった気になっているアッシ。
で、今回の目玉は何かというと、あちこちの国でトップの交代があったこと。アメリカは代わらなかったわけだけど、ロシアは返り咲き、韓国、中国、そして日本。それによって、世界情勢が一気に変化するわけではないけれども、必ず動きはあるはずだよね。


