2012年05月16日

プロ野球セ・パ交流戦展望の件を前振りに、@yonda4 4584123543[「平家物語」愛と滅亡のドラマ] 見延典子・著

連絡船から見た厳島神社の大鳥居(2008.8.12)島に上がったところからの厳島神社の大鳥居
本題に入る前に今日からプロ野球セ・パ交流戦開幕。
ちまたでは、「ダルビッシュ、和田、岩隈といったパを代表する好投手が米大リーグへ移籍。杉内、ホールトンはソフトバンクから巨人に移籍し、パからエース級の先発投手が抜けたことで、セにとっても巻き返す余地は十分にある(加えて田中まーくんと涌井は不調)」と言われてるんですが、そんなに甘くはないと思います。

というのは、kazuさんがブログで書いているような「主力が抜けると必ずそれを補う若手が登場するパ・リーグ」と「名前でする野球のセ・リーグ」の野球の質の差もさることながら、ファンの気質の違いも大きいかと。

セの各チームのファンはあくまでの自分のひいきチームのファンであって、「自分のひいきチーム以外のセのチーム負けちゃえ」と思っている方が多数派(特に某関西系球団のアンチ有力新聞社系球団ぶり)なのに対し、パの各チームのファンはパ・リーグファンとして「自分のひいきチームも他のパのチームも応援する」とうスタンスの方が多数派かと。

この差は意外と大きいですよ。

自分も交流戦では阪神・横浜DeNA・広島しか応援しないですし…

日本シリーズでも当該対戦チーム以外の10球団のファンがどっちにつくかで勝敗が左右される傾向もあるようですし…

ということで、他の方の見解はこちらをご覧いただくとして、
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「おごれるものは久しからず」と「「平家物語」愛と滅亡のドラマ (ベスト新書) / 見延 典子 (著)」へつなげます。
「平家物語」愛と滅亡のドラマ (ベスト新書) [新書] / 見延 典子 (著); ベストセラーズ (刊)
今年(2012年)の大河ドラマが「平清盛」で、その便乗本として上梓されたものだと思います。
自分もそれにのっかって借りたんですけどね。

ともあれ、歴史上の人物評価は後世の人がどの立場でするかで色々と変わってくるもの。

平家物語」では「平清盛」は悪人とされてますが、鎌倉時代は平家を滅ぼした方の時代ですから良くは書けないしね。

大河の中では、どういうふうに描かれてくるのか?
読了した2012年5月現在では(院政時代の)閉塞した雰囲気を打破する「改革者」として描かれていると感じましたが、それは今が閉塞感漂う世の中でそういう人が求められているから?

本見延典子「平家物語」愛と滅亡のドラマ」(ベスト新書
いよいよ始まる、NHK大河ドラマ『平清盛』。
『平家物語』といえば栄枯盛衰の物語として有名であるが、本書は、作品の人間ドラマとしての側面に光を当てて、その魅力を存分に伝える1冊である。
主要登場人物は、平清盛、木曽義仲、源義経、そして建礼門院。さらにそこに絡むのが、物語の「陰の主役」といわれる後白河法皇、そして身内ですら断ち切る非情さをもつ、源頼朝の存在である。歴史物語の名語り手である作家・見延典子氏の筆によって、愛と滅びの運命に翻弄された人々の姿が生き生きと蘇る。その斬新な視点は、作品の中で歴史上の人物たちとの新しい出会いを読者に約束するだろう。大河ドラマをもっと楽しめる1冊である。
本書のもうひとつの特徴は、ストーリーを楽しめるだけでなく実際その地を訪れて過去の英雄たちの足あとをたどれるよう、地図や写真もふんだんにのせた贅沢なつくりになっていることだ。巻頭にはカラーの口絵を掲載し、本文中には多数の豪華写真、さらにアクセス情報や周辺ガイドも満載である。
ぜひ、本書を片手に歴史舞台を訪ね、過去の英雄たちと時を越えて対話してみませんか。

●主な内容
第1章 平清盛――平家の栄華を歩く
第2章 滅びへの傾斜――平家の落日
第3章 木曽義仲の登場――平家一門の都落ち
第4章 後白河法皇――『平家物語』の陰の主役
第5章 源義経――国民的英雄の誕生
第6章 平家の最期――壇ノ浦の合戦
第7章 源頼朝の時代――光と陰をもつ人物像
第8章 建礼門院――遺された人々の末路
第9章 落人の里を訪ねて

◇著者
見延典子(みのべ のりこ)
1955年、北海道札幌市生まれ。作家。早稲田大学卒業。2008年『頼山陽』(徳間書店)で第27回新田次郎文学賞受賞。主な著作にベストセラーになった『もう頬づえはつかない』(講談社)、評伝『すっぽらぽんのぽん――頼山陽の母八十四年の生涯』(南々社)など。『平家物語』関連では『平家物語を歩く』(山と渓谷社)がある。広島市在住。
【2011.12.20初版第1刷発行/2012.5.7読了】


【備忘録】
第1章 平清盛――平家の栄華を歩く
厳島神社大鳥居2.jpg 海上の守護神として建立
・清盛は信仰が人心を掌握する極めて有効な手段であることを知っていた
・吉川英治「清盛の人間の良さ、美しさ、優しさ、日宋文化交流の夢など、私の清盛の方が古典より真実だ」

第3章 木曽義仲の登場――平家一門の都落ち
・源氏はとかく骨肉の争いが激しく、この点が一族が寄り添いながら生きている平氏とは大きく異なる

第5章 源義経――国民的英雄の誕生
・頼朝を「太陽」、義経を「月」に喩えると、範頼は「小さな星」

第6章 平家の最期――壇ノ浦の合戦
関門海峡112.jpg壇ノ浦はこっちの方?.jpg
・朝廷と一定の距離を保ちつつ武家政権の樹立を目指す頼朝と、公然と義経を朝廷内に取り込み自分の手足として掌握しようとする後白河法皇との戦い
・壇ノ浦では非戦闘員の船の漕ぎ手に弓を引いた義経軍
・得意の絶頂にあるとき、にわかに暗雲が立ち込め前途に不吉な予感が広がると言う「平家物語」の巧みな仕掛け
・義経は頼朝が警戒するほど謀略を巡らせるような性格ではない、軍事的には才能を発揮するが、人間関係の駆け引きなどはもっとも不得意とするところ

第7章 源頼朝の時代――光と陰をもつ人物像
・血縁に頼らず、功績のあった者には褒賞を与え、万一裏切りが露見した場合には容赦なく切り捨てた頼朝
・自ら武力を持たない後白河法皇にとっては、自分の意に沿わないものを切り捨てるには武士たちを対立させ、戦わせ合うという方法しかない

第8章 建礼門院――遺された人々の末路
・権力者の興亡に人生を翻弄される女性たち

終わりに−文学の力を信じて
・平家物語の主題は「盛者必衰」であり、「滅び」への傾斜が全編を貫いていると思い続けてきた
・だがこの指摘は半分しか言い当てていないような気がする
・(本書を書く上で)改めて思い至ったのは「救済」。滅ぶ寸前に、人々が求める救済こそこ「平家物語」がもっとも訴えようとしたもの。

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posted by スーパーサウスポーあさちゃん。 at 06:17 | 神奈川 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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